公衆電話愛用中!



携帯電話を持たない!
と書くとなんだか立派なポリシーみたいに聞こえるけれど、
実はただスイスから戻ってからどんな携帯を持とうかが決まらないだけ。

それこうするうちに、もう3ヶ月が過ぎた。
よっぽど人と会っていないのだろうと言われたらその通りなのだけれど、
9月からは仕事も少し始めて、10月はだいぶ忙しくなってきた。

それでも持っていない第1の理由は
面倒くさがりの性格と
優柔不断。
私の粘液質ぶりをみた友人に、それでよくそれでやらなくてはいけないことを終わらせられるね、
と妙な感心をされたほどの筋金入り。

メールが出来さえすればいい。そう思っていても、
いざ携帯ショップにいくといろんな機種が並んで目移りする。
”ガラケー”(とても使い慣れない言葉。どういう意味なんだろう)で十分と思っても、
意外に値段がはる。
それならと以前使っていたiphoneなんかを眺めるともっとすごい。
携帯電話の前に貼られている様々な広告を見てもいまいち理解できない。
そうこうするうちに疲れてくる。
帰る。
というパターンが多い。

スイスで使っていた電話は1000円で買ったプリペイド式。
うち500円分は通話・メール代だったから電話機500円だったことになる。
もちろん白黒画面のボリビアで使っていたのと同じタイプ、超初期の携帯電話。
でもそれで不自由はなかった。
メールと最低限の電話しか使わなかったから、月に1000円くらいチャージしたら十分だった。
スイス外に出たときだけ、思った以上にかかってしまったけれど、それでも知れている。
ガラケーの、機種代32000円、月々1900円(数字は適当)
などとみると、ほーとため息がでる。

それでもちゃんとあった。
プリペイド式。
Softbank。
1000円とはいかないけれど、だいぶリーズナブル。
それでもまだ買っていないのは。

希少価値のせい?
この間仕事関係の人の携帯に公衆電話からかかると、画面に公衆電話ってでるんですね!と
えらく感心された。
公衆電話って一つ一つ電話番号あるはずですよね。
その番号じゃないんですねーとちょっと盛り上がった。

この間待ち合わせた友人。
何時に終わるかはっきりしないコンサート後の待ち合わせ。
一応近くのINOBUNを待ち合わせ場所にした。
着いてみてそこにあまり用はないことに気づく。

公衆電話から電話して留守電に近くのマクドにいると残そうとしたけれど、携帯は当然オフにされていて、留守電モードにならない。
かからないということはまだコンサート会場にいるはず。
そんなに大きなコンサートじゃないから、
会場前で本でも読んでまっていようと思った。
その間2度ほど、公衆電話から電話してみた。かからない。

30分くらいして、ぱらぱら人が出てくる。
見つからない、かけよってくる人もいない。
いくらなんでもおかしいと携帯にかけるとかかった。
友人はいまどこなーん!と叫んでいる。
コンサート会場前の公衆電話と叫び返す。

INOBUNに行っていたらしい。
「コンサート会場前の道に出てて。動かんといてね」と友人が言う。

動かず待つこと、3分。
きたきた。
「会えた、会えた」、と友人は大層な喜びよう。
ちゃんと会えるのかどうか相当どきどきしたらしい。

美山の友人のお知り合いの素敵な古民家のレストラン「ゆるり」さんでお食事した。
2時頃になったのに待っていてくださった。
黒光りする板の間。すべすべした柱。かんじきが飾ってある。
お客さんは私たちだけ。
美山でとれた鹿や鶏肉、お野菜中心のお料理。
静かで贅沢な時間だった。

友人は今日の小さな出来事をオーナーにお話している。
会えたときの感動が違うんですよ~。
オーナーも友人もなんだか私に携帯をもってほしくなさそうだった。




さて、どうしようかな。

どんなところに公衆電話があるのかもわかってきた。
主要な駅にはたいていあるし、百貨店にもおいてある。
たいてい隅っこにあるけれど、だいたいあの辺にあるはずと見当もつくようになってきた。
机の引き出しの奥から昔のテレホンカードもでてきた。
公衆電話で電話をかけ終わるとピーピーと大きな音でカードが出てくる。
ちょっと注目を集める。
その視線にもだいぶ慣れた。


さて、どうしようかな。









※ この記事を書いてから、2月後くらい、小さな旅にでるのを機にプリペイド携帯を買いました。あれから早1年半、今もプリペイド携帯愛用中!です。