週末の夜。
仕事帰りに、高層ビル15階にあるカフェで書く。
還りの電車で寝て、家で書く。
その手元に「太宰治の辞書」
北村薫著
とても好きだった「わたし」と円紫師匠の物語が、
かえってきていた。
知ってたけれど、手に取ったのが今なのはなんでかな。
ほんとは大人になった「わたし」なんて見たくなかった。
でも、「わたし」は変わらずわたしだった。
そして、謎解き。
太宰治「女生徒」と「待つ」
萩原朔太郎「夜汽車」
また声にだしてみたい作品ができた。
あの頃も、深い深い宇宙の底にいるのを感じる、
そんな作品に出合ったものだった。
同じ書く、だけれど私の書くものは堅い、固い、硬い。
それでも、これが私の表現になる。
かたかろうと好きなものは好きだし、ちっとも心に残らないものは残らない。
もちろん、こちらのレベルが追い付かないという場合も多々あるけれど。
出会ってからずっと私の人生に寄り添ってきた人の書いたもの。
それらを読んで、自分の言葉でまとめる。
自分なりにその世界観をあらわしてみる
その人について書いた誰かの文章を読む。
そしてまた、書く。
言葉を紡ぐ。
うんうん、そんなにわるいもんじゃない。
そう思える夜。
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